「週刊金曜日」「しんぶん赤旗」問題参考資料

◆舞の海秀平氏の講演(抜粋)

よく最近聞かれるのはですね、最近はこの外国人が強すぎて相撲見なくなったという人がとても多いんですね。やはり頷いている方もたくさんいらっしゃいますね。なかなかテレビでは言えませんけどね。私現役の頃は、ハワイ勢ぐらいだったんですね。当時は黒船来航と言われましてね、もう日本人が勝てないんじゃないかって言われた時代がありました。ハワイ勢が引退した後、今度は蒙古襲来。いや、解説では言えませんよ。なんとなく八百年ぶりに蒙古襲来、もう日本の相撲界はモンゴル勢に制圧されているな、という見方もできるんですけども、でもまた見方を変えますと、いま大相撲を支えているのは実はモンゴル人なんですね。モンゴル人がいるからこそ、私たちは横綱の土俵入りが見れるんですね。彼らの目的は何か。日本のこの大相撲界に入って、そして早く強くなってお金を稼いで、そして両親家族の面倒を見なければいけない。つい最近引退した琴欧洲。お父さんが交通事故でもう家族の収入がないわけですね。ですから、そういうこともあって相撲界にやってきてもう強くなる、ならなければもう帰ることができないんですね。怪我をして一生懸命土俵に上がります。朝青龍から聞いたんですけれどね、これ日本人勝てないなと思いましたね。朝青龍のお父さんがどういう気持ちで相撲取ったらいいか、息子に教えたんです。自分のお母さんを殺した犯人だと思って戦え、と。これ聞いた時に私はこれ日本人勝てないなぁと思いましたね。まあ、あのそれに比べてみれば日本の力士はどうかといいますと、三年、五年やってダメだったら田舎に帰って何か仕事を探せばいいかなという力士もたくさんおります。親も変わってきました。昔は相撲界に入るとなると、強くなるまで帰ってくるなよ、と言って送り出すんですけれども今は苦しかったらすぐ帰ってきなさい。何も我慢することないからね。そうするとすぐ帰ります。ひどい人朝来てその日の夜もういないですね。もうそういう状況なんですけども、でもこれは相撲界だけの現象じゃないんですね。企業の社長さんとお話をしても、最近の若い社員すぐ辞めていくんだよね。どうしてですか。いや理想の職場じゃなかったっていうんだよね。いやでもどんな世界でも良いところと悪いところあってですね、みんなそれを押し殺しながら我慢をしながら仕事をしていくのになぁと。知り合いの医者と話してもそうなんですね。去年研修医30人入ってきました。でも一年後にひとりもいなくなりました。これは相撲界だけじゃないんだなぁと思いました。(中略)
あと、先ほど言いましたけれども、外国の力士をもう排除したらどうかという人もいるんですね。いやいや、これはですね。(会場から「先生、頑張れ」の声)これは頑張れというか、これは難しいですね。難しいというか、もう後戻り出来ないと思います。昭和三十何年ですかね、横綱の前田山という人がですね、ハワイに行った帰りに高見山さんを連れて来たんですね。もうその瞬間から後戻り出来ないと思うんですね。もしそういうことをしようと思ったら外交問題に発展するんじゃないかな。モンゴル政府は本当もう怒るでしょうね。もううちからレアアース発見されても日本には輸出しないぞということになるかもしれませんからね。ですから世の中グローバル化といいますけれども、相撲界はもう一昔二昔前からグローバル化されてるんですね。ですからこのまま行くともしかすると、この大相撲界も二十年後三十年後は、幕内の全取組が外国人同士という日が来るかもしれませんね。まあ私もそういった大相撲の世界に九年半身を置いてましたけれども、やっぱり相撲界に入ることが出来て嬉しかったんですけれども、一つ嫌だったのはハワイ勢と対戦したくないんですね。小錦、曙、武蔵丸。みんな二〇〇キロ超える巨漢なんですね。この人達と対戦せずに現役を終えたいなと思ってたんですけれども、相撲の立合というのは両者がガツーンとぶつかり合った瞬間の力というのは二トン以上あります。ですから私にとってみれば交通事故に遭いに行くようなものです。 (文責・山本)

 ■「しんぶん赤旗」、記事の「削除」と「お詫び」

 26日付「鼓動」を削除

外国人力士排除の問題を取り上げた26日付「鼓動」は、舞の海秀平氏の発言について事実誤認があり、不適切な内容でした。全文を削除し、関係者にお詫びします。 (しんぶん赤旗五月三十日より)

▼たった二段七行の小さな広告如きでは名誉は回復されません。「赤旗」の編集が如何に杜撰か露わになりました。前述の通り、徹底調査と報告を強く求めます。 (平成二十六年六月五日追記、山本和幸記)

(「国体文化」平成26年7月号所収)

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「週刊金曜日」「しんぶん赤旗」の過ちを糾す(本誌編集部/山本和幸)

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