日本国体学全13巻

これは一人の著者が一箇の題目について執筆した著書としては世界の各方面を通じて最大の著作の一つに属するものであるが就中、日本国体に関する体系的著作としては、古今第一の大作である。従来のあらゆる神学的、国学的、独断的国体論を根底から覆した著者30年唱導の国体科学の集大成された驚歎すべき一大学的殿堂である。

今後、日本国体学を正当に論ずるほどの者ならば讃美者、否定者の孰れたるを問わず本書に展開された科学的理論を無視する事は出来ないであろう。然も著者は、高遠難解な理論を行るに最も民衆的表現を以てし、徒に国民の良識を超越せるかの如きアカデミズムの態度を打破しながらよく学術書としての品位を保持する事に成功した。

昭和17年、立命館大学に国体学科が開講し、その主任教授となった著者が昭和18年11月から戦火をくぐり抜けて23年3月まで4年余の歳月を費して書き上げた未刊の大著「日本国体学」(全14巻、原稿約35,000枚)が、いま現代に蘇る―――

第1巻 国体学総論

第1巻 国体学総論

第1巻 国体学総論

国体の科学的研究に必要な基礎編で、その中、国体概念の確立、唯物弁証法の批判と生命弁証法の闡明、及び人間生命論は国体学が事実の認識と価値、および法則の把握に出発する事を示す

第二刷 絶賛刊行中!

第1篇 序論
第1章 国体に対する敗戦後の諸観念の吟味
第2章 亡国的国体明徴
第2篇 国体の概念
第1章 総論
第2章 「国体」なる語の起源
第3章 近世以後の用例及び用法
第4章 用法の分類と国体の定義
第5章 国体の語の読方と学名的用例
第3篇 国体学論
第1章 既成国体論の概観
第2章 科学的国体学
第4篇 国体と天皇制
第1章 「天皇制即国体」論
第2章 「天皇制即国体」論への反動
第5篇 国体学基礎論
第1章 学問的基礎
第2章 生命的弁証法
第3章 人間生命論

展転社刊[仕様]A5版函入/724頁[定価]8,400円[送料450円]

第2巻 国体思想史

第2巻 国体思想史

第2巻 国体思想史
一般に日本人がわが皇室並びに国家に対し、いかなる思想信仰を抱いていたかを、太古以来現代に到るまで歴史的に観察し、日本国民の根底に流れる不変の心脈を指摘する

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第1篇 総論
第1章 国体思想史とは何ぞや
第2章 本書の立場と方針
第2篇 上中世の思想
第1章 太古
第2章 上世
第3章 中世
第3篇 近世
第1章 江戸時代
第2章 最近世及び現代

展転社刊[仕様]A5版函入/726頁[定価]8,000円[送料450円]

第3巻 国体論史・上

第3巻 国体論史・上

第3巻 国体論史・上
国体論史とは、学者思想家の国体に関する議論の歴史で、上巻には、鎌倉時代前後の起源時代から、江戸時代に到るまでを学派的に分類し、その中心学説を要領よく網羅し批判した。

第1篇 上中世の国体論
第1章 国体論史序説
第2章 上世の国体論
第3章 中世の国体論
第2篇 近世の国体論
第1章 江戸時代、国体論の通観
第2章 儒教学派の国体論
第3章 国学派の国体論
第4章 神道学派の国体論
第5章 仏教学派の国体論
第6章 独立諸家の国体論

展転社刊[仕様]A5版函入/674頁[定価]4,000円[送料450円]

第4巻 国体論史・下

第4巻 国体論史・下

第4巻 国体論史・下
下巻は明治以後、現代に到る複雑多端な国体論議を大観し、縦横に文献を駆使して、余すところなき観がある。しかして非科学的国体論の長き歴史を清算して、国体科学の勃興すべき必然性が条理整然として納得される。

第3篇 最近世及び現代の国体論
第1章 明治時代の国体論
第2章 大正時代の国体論
第3章 昭和時代の国体論
第4章 国体論の将来

展転社刊[仕様]A5版函入/470頁[定価]4,000円[送料450円]

第5巻 国体学創建史・上

第5巻 国体学創建史・上

第5巻 国体学創建史・上
古今の国体論の冥闇を排し、理性的国体論が現れる。本巻は、故田中智学先生の日本国体学創建史であって、偉大な足跡が活写されている。

第1篇 日本国体学の創唱
第1章 田中智学の国体明徴史
第2章 田中智学の国体学説

展転社刊[仕様]A5版函入/390頁[定価]4,000円[送料340円]

第6巻 国体学創建史・下

第6巻 国体学創建史・下

第6巻 国体学創建史・下
父子二代にわたる学業は、光圀と綱条、司馬談と司馬遷、英国のミル父子に比すべく、本巻は里見岸雄博士の多難な国体科学が右翼、官僚、軍閥の迫害の中に創建された歴史。

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第2篇 国体科学の創建
第1章 立志遊学時代
第2章 国体科学創唱時代
第3章 京都時代の学究三昧
第4章 「日本国体学」の大成

展転社刊[仕様]A5版函入/654頁[定価]8,000円[送料450円]


第7巻 比較国体論

第7巻 比較国体学
支那、印度、西洋の帝王思想を詳説した、いわゆる我が皇道国体との異同を明らかにし、かの日本皇道、支那王道の誤謬を完膚なく打破した。単に支那王道論の研究として見るも空前の力作。

第1篇 比較国体論概説
第1章 比較国体論の性格及び範囲
第1節 比較国体論の意義
第2節 比較国体論の業績
第3節 比較国体論の範囲と重点
第2章 比較国体論一般
第1節 君臣関係の比較
第2節 国家の比較
第3節 国民性の比較
第2篇 支那の国体論
第1章 支那の帝王観及び王道論
第1節 総論
第2節 訓詁的概観
第3節 帝王観の諸問題
第4節 王道論
第2章 支那の君民関係と臣道論
第1節 支那の君民関係
第2節 支那の臣道論
第3節 臣道十綱
第3篇 印度の国体論
第1章 総論
第1節 印度の民族と歴史
第2節 波羅門教の法経
第2章 印度の帝王観及び王道論
第1節 仏教経典の帝王観
第2節 帝王観の諸問題
第3節 帝王の破法とその悪果報
第4節 仏教王道論の要旨
第5節 転輪聖王
第4篇 西洋の国体論
第1章 帝王観及び王道論
第1節 総論
第2節 基督教の帝王観
第3節 帝王観の諸問題
第4節 王道論
第2章 西洋の人民道
第1節 総論
第2節 聖書の僕道
第3節 西洋現代の人民道
第3章 結びの言葉
解題(金子宗德)

展転社刊[仕様]A5版函入/664頁[定価]8,000円(税別)[送料450円]

第8巻 国体生成論・未刊
前半は古典論において記紀の概証と、その限界を明らかにして、後半は石器時代、神話時代、史話時代、初期歴史時代を通じ、国体の生成確立する状態を示し、左右両史学の偏見独断を粉砕した。

第9巻 国体構造論・未刊
実在としての日本国体を、血縁、心縁、治縁及び地縁の四点より考究分析し、いずれの時代の国家をも貫いて、その基本社会となっている民族生命体系たることを明白にした。

第10巻国体軌範論・上・未刊
本巻には、社会規範としての国体を論究し、古くは神勅、神器より、近くは教育勅語、ないし皇道において縦横無尽の科学的鮮明を試み、日本人が失いかけている自信を取り戻す。

第11巻 国体軌範論・中・未刊
本巻は、特に国家規範の面より国体を観察し、推古憲法、明治憲法、並びに日本国憲法を研究したもので、世の憲法学者の見解と、全く趣を異にする科学的国体憲法学の最高峰。

第12巻 国体軌範論・下・未刊
本巻には、国体の宗教的規範、および武道的規範を論明し、神道禁止令、並びに武装禁止、戦争放棄の鉄檻の中に、今後の日本人がこれ等の問題に、いかに善処すべきかの原理を明示。

第13巻 天皇・政治論・未刊
天皇の現象と本質とを究明して、従来のいかなる天皇論も到達し得なかった難問題を、徹底的に解決し、さらに再建日本の歩むべき、今後の政治に関し、示唆多き指導的結論を与える。

第14巻 附録及全巻索引
本巻には日本国体学起稿式及び大成報告式等の記録を収め、且つ精緻なる全巻の索引を編纂し、本書のあらゆる人名・書名・事項等これを掌の中に探るが如き思いあらしめる。

題 辞
 此書は、故智学居士田中巳之助が50年に亘って唱導し、その三男たる不肖の著者が30余年思索研究に専念した日本国体に関する父子二代継業の学的報告である。全14巻より成る。現下の国情では、たとへ一巻一冊でもこの種の著作物出版には多大な困難が伴ふのであるが、敢てこの不利と戦ひつつこの書を公刊する所以のものは、日本再建に於ける自己原理としての国体を学的に明かにし、以て祖国無窮の将来の為に留め、且つ日本人が自ら世界に与へた誤解を解いて日本国体の真実を全人類の理性の前に公開してその批判と認識とを要請せんが為である。著者は茲に謹みて天皇陛下甚深の御苦悩を拝察すると共に、聖躬率先して日本再建の先頭に立たせたまふ英姿を仰ぎ奉つて唯々感涙滂沱、終戦に際して賜れる聖訓を念々憶持し、微々碌々の身ながらこの一書を以て無外の皇恩国恩への報謝に擬するのみである。
将来いづれの日に必ず日本が更めて世界の面前で、真の意味に於ける国体を明徴にすべき時あるべきを著者は確信して疑はぬ。若しこの確信が外れたら、後世予の墓をあばいて枯れ骨に鞭うたるるも敢て厭はない。右の好機到来の日には、日本国政府は、この書の著者なほ存生ならば著者を、もし没後であるならば著者の学的後継者を徴し出して、希くは参考の言を聞かれん事を、至誠懇祷してやまない。
昭和23年3月17日 全巻の稿を終りて
里見岸雄

《著者略歴》
里見 岸雄(さとみ きしお)
明治30年、東京に生まれる。大正9年、早稲田大学哲学科卒業。同11年、英独仏に遊学。同13年、兵庫県西宮に里見日本文化学研究所を創立。昭和3年に『国体に対する疑惑』を刊行、一大センセーションを巻き起こし、同4年の『天皇とプロレタリア』も100万部突破の大ベストセラーとなる。同11年、日本国体学会を創立。同16年、立命館大学法学部教授に就任し、翌年、法学博士号を授与されるとともに同大に国体学科を創設して主任教授を努める。戦後、日本国体学会を率いつつ『日本国体学』全13巻を執筆するなど著作・講演活動に邁進する一方、憲法改正運動を自ら起こして活躍。同49年4月18日、78歳にて太寂。生涯の著書は英・独文を含む約200冊。

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