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【6/2】国体思想研究会第36回例会のお知らせ

「国体」に関する少人数の勉強会です。
若き学徒の参加を歓迎します。

■ 日 時
  平成29年6月2日(金) 午後7時~9時

■ 会 場
 喫茶ルノアール新宿区役所横店
 マイ ・スペース会議室3号室
(東京都新宿区歌舞伎町 1-3-5相模観光ビル2階)

■ 内 容
 (1)ミニ発表
 (2)テキストの輪読〔輪読範囲…里見岸雄著『萬世一系の天皇』152~167頁〕
 ※テキストを入手の上、該当箇所を事前に御通読下さい(本会にてお取扱いしております

■ 参加費
 500円(飲料代込)
   ※終了後に懇親会あり(会費:3000円程度)

 御参加に際しては、事務局まで御連絡頂ければ幸いです。

【5/28】第5期国体学講座 第1講〔ドイツ観念論の国家論/沖縄における国体と政体のねじれ〕

■ 日 時

平成29年5月28日(日) 午後1時開始

■ 会 場

大孝園・里見日本文化学研究所本部講堂
(東京都武蔵野市関前5‐21‐33)

【報告】国体思想研究会第35回例会(5/12)

 5月12日19時より、ルノアール新宿区役所横店にて第三十五回国体思想研究会例会が開催され、新規参加者3名を含め11名が参加した。

 まず最初に、荒岩宏奨氏(展転社編集長)が、メーデーに因み「日本人の労働観」と称して発表。保田與重郎や福田恆存の労働論に触れた荒岩氏は、「現在は消費が目的で生産が手段といふ考へだから、手段である生産に苦が伴ふのであらう。生産も消費も目的であった昔は、両方とも娯楽だった」と指摘する。また、『旧約聖書』における楽園追放のエピソード、記紀に示された「ことよさし」思想、さらには支那の七夕伝説を比較し、「西洋人にとっては辛い、支那人は悲しい、日本人は楽しいといふ労働観を持ってゐた。聖書でも七夕伝説でも、初めから労働が辛く悲しかったわけではない。神や天帝の怒りに触れて原罪を負ふことによりさうなってしまった」と指摘。だが、西洋近代の影響を受けて現代の日本人は労働を「苦」としか捉えられなくなっている。労働者の解放を目指すなら、階級闘争を行うのではなく、日本古来の労働勘を取り戻すことが必要ではないかと結んだ。これに対して、聖書理解の妥当性やウェーバーやアーレントの労働観を巡る議論など様々なコメントがあり、活発な議論が展開された。

 続いて、『万世一系の天皇』の輪読に移り、ポール・ド・ラクビビエ氏が発表。今回は、第三章「天皇存在の根拠と属性」のうち、前半の「万世一系の意味」・「万世一系の血統」・「万世一系の道統」・「万世一系の皇位」について精読した。

金子所長、「右傾化」について語る

 朝日新聞出版から刊行される週刊誌『AERA』(平成29年5月1・8日号)の「伝統的右翼団体『国柱会』がネトウヨを叱る」(文責・山口亮子)という記事に金子所長のインタビューが掲載された。

 「宮沢賢治も信じた国柱会は今」という副題、「日本社会の右傾化を、戦前からの伝統を持つ右翼団体はどう受け止めているのか。戦前の右翼思想に多大な影響を与えた国柱会関係者に聞いた」というリード文に引続き、田中壮谷氏(国柱会賽主)らと並んで金子所長がインタビューに答えている。

 その中で、所長は戦前の「右傾化」と呼ばれる動きには、現状維持でも左翼的な理想主義でもない「第三の道」を希求する流れがあったけれども、現在の「右傾化」には「第三の道」を求める動きは見られないと指摘した上で、「率直に言わせてもらえば、『軽い』」とコメント。さらに、「自分の生まれ育った社会に根源的な違和感がない」ため、「日本がなぜ他国に気を使わなければならないのか」という素朴な苛立ちに止まり、結果的に「新自由主義的な自己責任の論理一辺倒」に陥り、「左翼が強かった時代の反動」でしかないと分析している。

 なお、この記事は朝日新聞出版のニュースサイト「ドット」からも閲覧できる。

【国体文化】平成29年5月号

【国体文化】平成29年5月号
通巻1116号/目次
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〔巻頭言〕現行憲法の克服に総力を……表 2

◉尊称を巡る諸問題/金子宗德……2

◉論壇瞥見《85》
 社會防衛の任務を放棄した最高裁/井上寶護……8

◉歴史と今後を見つめる《12》
 満州事変 ― 背景・経過・国際環境と影響(1)/宮田昌明……14

◉国体学講座 第四講 特別講義
 昭和知識人の「日本回帰」(二)― 龜井勝一郎と『日本浪漫派』/山本直人……20

◉ますらおの叫び・日本軍歌考《53》
 満洲・上海事変の歌 (九)/大野主水……30

◉時事風刺
 教育勅語に対する謂れなき中傷を叩く/小川主税……32

 資本主義の超克とその先の国家論(二)/小野耕資……36

◉御製講座(83) 平和への願い③/竹中正安……44

◉日本思想史における法華経
 国体との冥合を考へる(14)/相澤宏明……48

 国体規範論 中(76)/里見岸雄……56

 本部動報……46
  ▼明治日本を包括的に描き出す
  ▼国体思想研究会第33回例会
  ▼法華経講義
  ▼大孝園日誌
  ▼謹告(里見日本文化学研究所)

 編集余滴……64

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【5/12】国体思想研究会第35回例会のお知らせ

「国体」に関する少人数の勉強会です。
若き学徒の参加を歓迎します。

■ 日 時
  平成29年5月12日(金) 午後7時~9時

■ 会 場
 喫茶ルノアール新宿区役所横店
 マイ ・スペース会議室3号室
(東京都新宿区歌舞伎町 1-3-5相模観光ビル2階)

■ 内 容
 (1)ミニ発表
 (2)テキストの輪読〔輪読範囲…里見岸雄著『萬世一系の天皇』132~151頁〕
 ※テキストを入手の上、該当箇所を事前に御通読下さい(本会にてお取扱いしております

■ 参加費
 500円(飲料代込)
   ※終了後に懇親会あり(会費:3000円程度)

 御参加に際しては、事務局まで御連絡頂ければ幸いです。

〔巻頭言〕十一年目の「昭和の日」を迎へるにあたり

「国体文化」平成29年4月号巻頭言

 四月二十九日が「昭和の日」へと改められ、施行されてから十一年、今では民間有志による奉祝式典が全国各地で開催されてゐる。それじたいは喜ばしいことだが、広く国民に「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」といふ制定趣旨が伝はつてゐるかと云へば、どうも心許ない。平成への御世代はりから二十九年、平成生まれが全人口の二割強を占める一方、敗戦前に生まれた者は二割を切つた。いくら体験者が自らの思ひを熱く語り続けたところで、眼前の生活に追はれる者たちからすれば「老人の昔語り」に過ぎぬ。今上陛下の御譲位が実現すれば「昭和」は「前の前の元号」になるといふ現実を踏まゑ、「昭和への思ひ」を如何にして喚起していくか。これは、現時点に於いて「前の前の前の元号」にあたる「明治」の御世を顕彰せんとする「明治の日」制定運動とも絡む大きな課題と云はねばならぬ。
 なぜ、数多くある元号のうち「昭和」そして「明治」のみが祝日の名に冠せられるべきなのか。百二十五代を数へる天皇のうち明治天皇と昭和天皇を特別扱ひするものではないかといふ批判もあるが、これは「祝日」の意義に関する正しい理解を欠いた議論と云はねばならぬ。
 かつての「祝祭日」にせよ、現行の「国民の祝日」にせよ、それらを制定する主体は「近代国民国家としての日本」である。「近代国民国家としての日本」からすれば、倒幕維新により天皇を中心とする近代国民国家を確立した明治の御世、そして敗戦といふ国家存亡の危機から復興した昭和の御世は、近代国民国家が瓦解しかねない情況を克服したといふ意味で、近代国民国家の基底に存する日本といふ原国家(=国体)そのものゝ濫觴たる紀元節(現・建国記念の日)と並んで記念されねばならぬ。逆に、「大正」を殊更に取り上げないのは「近代国民国家としての日本」が安定してゐたからこそであり、決して軽視してゐるわけではない。
〔金子宗德〕